トランスフォーマー・シネマティック・ユニバースの魅力について語ってみる
僕に好きなものは沢山あります。
冷静に振り返ってみると、本当に多趣味というべきか様々なシリーズのファンでした。思い出せる限りで列挙していきますと、
・『ドラえもん』シリーズ
・ディズニーのアニメ作品
・スタジオ・ジブリのアニメ作品
・ダレン・シャン氏による『ダレン・シャン』や『デモナータ』など
・『海底二万里』『十五少年漂流記』『地底旅行』などの古典小説
・『ハリー・ポッター』シリーズ
・『ケロロ軍曹』シリーズ
・マーベル・シネマティック・ユニバース
・DCエクステンディッド・ユニバース
・『スター・ウォーズ』シリーズ
また、フィクションの作品ものに限らなければ、工作・ナノブロック・プラモデル、そして最近はPCゲームの『マインクラフト』にはまりつつあるなど、順調に我が道を行っていますね( ・ω・)y-~~
そんな僕の中で、今ホットになりつつシリーズ。
それが実写映画の『トランスフォーマー』シリーズです。
今年2017年の8月10日より、最新作である『トランスフォーマー/最後の騎士王』が公開されました。シリーズ5作目であるにも関わらず、まったく終息を見せないストーリー、続々と控えている続編群、あまり進歩が無い出来、など衰えどころかまだまだこれからが楽しみなシリーズなのです。
2007年に公開された『トランスフォーマー』からの計4作品、最初は特に感じるものはなく、「観た後はとにかく疲れるなー」とすら思っていました。……が、なぜか繰り返し見ているうちに徐々にはまっていったと思われます。
『トランスフォーマー』シリーズは、今年で10周年を迎えます。後述しますが、続々と控える続編群や現在のハリウッドでの情勢により、本シリーズは「トランスフォーマー・シネマティック・ユニバース」という名前を授かるに至りました(あまり浸透していない名前ですね)。
なぜ、僕が本シリーズにはまったのか。未だシリーズ未見だという方は、本記事で「トランスフォーマー・シネマティック・ユニバース」の魅力を少しでも知っていただきたいと思います。ただ、個人的な記録という一面もあるので、読みづらいところもあるかもしれませんが、ご容赦くださいませ(´・ω・)
トランスフォーマーとは何なのか?
トランスフォーマーとは、地球よりはるか彼方の遠方に存在する惑星・サイバトロンの住民です。地球よりはるかに巨大なその惑星表面は、六角形のハニカム構造の建造物でくまなくおおわれています。
彼らの肉体は金属で構成される金属生命体です。彼らの中に半ば伝説という形で伝わるところによれば、元々オール・スパークという金属に命を与える特殊なエネルギーを持つキューブ型の物体により、彼らが誕生したとされています。
しかし、事実として確定している所によれば、「創造主」と呼ばれる超高度な技術を持つ異星人により、有機物を元素変換することで得られるトランスフォーミウムという金属によって創り出されました(オール・スパークと創造主の関係性については未だ不明です)。
彼らは人間と同じく記憶や感情などを持ち合わせ、胸部に格納される青白く発光する物体「スパーク」が、それらを収納しています。そのため、胸部のスパークもしくは頭部を破壊されると、死を迎えます。
本当はサイバトロン星人と呼ばれるべきなのですが、後述の特徴により、我々地球人から「トランスフォーマー」と呼ばれています。
トランスフォーマーという名前は、変形(トランスフォーム)から来ています。
彼らを構成する金属トランスフォーミウムは、地球の分析によれば「プログラム可能な物質」であるそうです。つまり、彼らの意志・あるいは創造主の手によってその体は任意に原子レベルで再構成することが可能になります。
トランスフォーマー名物のあのガシャガシャ変形はトランスフォーミウムの性質由来なのですね。
まず彼らは「サイバトロンモード」という、いかにも地球外のエイリアンらしい見た目をした一番基本の形態を持っています。それが、地球など他の星へ突入する際に「トランジッションモード」という卵型の隕石形態や、その惑星に滞在する際に(主に擬態目的で)自動車といった機械の類をスキャンし、内部構造に至るまで完璧にコピー・その形にトランスフォームします。それが「アース・モード」です。
そのコピーはあまりにも完璧なので、彼らが自分たちの意志でガシャガシャと変形して正体でも明かさない限り、人間にはさっぱりわかりません。
地球よりも高度な技術力を持ち、優れた文明を築いてきた彼ら。銀河を渡って星から星へ宇宙を旅したり、物質転送といった技術も開発。そして太古の昔から人類史に干渉してもいました。
しかしその中でオール・スパークを巡って、トランスフォーマー達は「オートボット」と「ディセプティコン」に二分されました。オプティマス・プライム率いるオートボットはに他の生物との共存を重んじる「良い者」の集団ですが、メガトロン率いるディセプティコン達は基本的に手段を選ばない残虐な「悪者」の集団です。それでもやはり例外はありますが。
……以上がトランスフォーマー達の説明となります。それでは、以下にシリーズについて書いていきますね。
個性的なキャラクター達
良い映画に共通する3つの特徴としてよく挙がるのが、キャラクター・ストーリー・世界観(設定)です。その一つであるキャラクターの造形に関しては、トランスフォーマーも文句なくあてはまるのです。
実を言うとただでさえキャラクター数が多いのに、特にトランスフォーマーはガチャガチャした見た目で覚え辛いので、僕自身覚えているキャラクターが少ないです(´・ω・)
一人一人紹介してもいいのですが、それだと膨大な量になってしまうので絞っていきましょう。
まずは、オプティマス・プライム。
シリーズの看板的キャラクターであり、この人がいないとシリーズは成り立たない(『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャックや、『ターミネーター』のT-800、『ミッション・インポッシブル』のイーサンですね)。
「プライム」という称号は、トランスフォーマーのリーダーを意味します。最初期のトランスフォーマーに属する7人のプライムの血を引きながら、実力でその称号を受け継ぎました。さらに現時点では詳細は不明ながら、一部の伝説のトランスフォーマーたちと同じ「騎士」の称号も得ているようです。
紳士的で聡明な性格であり、基本的に人類からの要請は受け入れる寛容な姿勢を見せます。それに加えて作中では1,2を争う強さも持ち合わせ、仲間であるオートボット達から絶大な尊敬を集めています。事情あって隠居した後、帰還した時には仲間たちは一同結集し、一気に士気が高まりました。
黄色いボディが特徴的なバンブルビー。ノイズのような電子音声、もしくはラジオの音声を代用する事でしかしゃべれないものの、感情表現がとても豊かです。その彼とは、オプティマスは旧知の戦友だであり、信頼できる右腕だそうで。
また、今は宿敵同士のメガトロンとは、かつて先代のプライムであるセンチネルの元、同僚で良きライバルでした。それが、思想が真っ向から対立したことから、オートボットとディセプティコンの内戦に突入したのです。
前述の通り戦闘力は相当のものであり、彼が戦いの場に参戦すると大抵は無双状態になります。その人柄合わせて、彼がスクリーンにいる間は一種の安心感を覚えることができるのです。戦闘時には口元をマスクがシャキンッ!とカッコよく覆い、主に剣を使って暴れまわりますね。
人間の友であるサムを守るため、メガトロンらディセプティコン3人をまとめて相手にして優勢に戦ったりもしました。
「弱いぞォ!」
「メタルのクズめ!」
「ガラクタの、役立たずの、スクラップがぁ!」
……ちなみにメガトロンのセリフではありません。全部オプティマスのセリフです。
他にも、
「最期に言い残すことは?」
「その顔をはいでやる」
とても正義の味方とは思えないほどの恐ろしい名言を連発しています。こうなるのはディセプティコンとの戦闘中の身なのですが……戦闘スタイルはまさしく残虐そのもの。隙あらば敵の顔面を狙い、顔面真っ二つなんて当たり前という調子です(((((゚Д゚;)))))アワワ
メガトロンは一応「破壊大帝」という異名で恐れられていますが、非公式ながらオプティマスは「サイバトロン破壊大帝」あるいは「顔面破壊大帝」の名で呼ばれているとかいないとか。メガトロンってオプティマスと1対1になると強さでも残虐さでもかすんでしまいますね……。
ということで、これが人間の頼もしき守護者であり、オートボットの司令官であるオプティマス・プライムでした。もちろん彼は数多くのキャラクターの筆頭に過ぎず、他にもまだまだ面白いキャラクターは沢山いますよ!
サイバトロンと地球が紡ぐ壮大なストーリー
現在、本シリーズは
『トランスフォーマー リベンジ』
『トランスフォーマー ダークサイドムーン』
『トランスフォーマー 最後の騎士王』
の計5作品までが製作されています。
毎回毎回のお約束にもなっているのが、「彼らが実は過去にも地球に来ていました」という歴史秘話。
エイリアンであるトランスフォーマー達は、1作目の2007年時点で突然ポッと地球に飛来したわけではなく、実は恐竜の時代から地球の歴史にかかわってきていたのです。
「え、あの時トランスフォーマーがいたの?!」
という逸話の数々。詳しくは作品を鑑賞して確かめてもらいたいのですが、特に現時点で最新作である『最後の騎士王』では、歴史の裏で行われていた人類とトランスフォーマーの接触という側面がメインとして取り上げられていましたね。歴史もののミステリー感覚や、過去からの遺産を巡って起きる現代での波乱。
そもそも全く体のサイズが違うことから、そもそも交流の成立自体が怪しい人間とトランスフォーマーの関係。意外としか言い表せないサイバトロンと地球の接点は、久しぶりに子供らしい純粋な好奇心と想像を刺激してきます。
一例を挙げてみますと、
↑およそ6500万年前に有機物を変換することでしか得られないトランスフォーミウム欲しさに地球に攻め込み、恐竜を絶滅においやった「創造主」たち。
↑およそ1万年前、自分たちの動力源であるエネルゴンを求めて地球に飛来した最初の7人のプライムたち。
↑484年に地球に飛来したアイアコンの騎士達。およそ1000年前の異民族との戦争では、円卓の騎士たちに力を貸した。
↑1866年に撮影された、幕末の武士達とドリフト。ちなみに200年以上続いた江戸幕府が終わりを告げた大政奉還はこの翌年の1867年。
ドリフトは4作目『ロストエイジ』からの登場ですが、彼はずっとこの地球にいたのですね。トランスフォーマー達は地球滞在時に擬態のために、アースモードとして地球のものに擬態する、というのは先ほど説明した通りです。初期に「創造主」につくられた騎士達である「ダイノボット」は、当時地球最強の生物である恐竜を模したデザインでした。ならば、特に自動車などが存在しない江戸時代では、ドリフトは武士たちの甲冑を取り入れたデザインに体を変化させた……という考察ができます。日本の文化がここまで直接影響し、日本の武士たちとの交流があり徒党を組んで戦ったであろうトランスフォーマーがいる、という設定は非常に興味をそそられますね。
↑1897年、その10万年前にオールスパークを探して地球に墜落し、凍結していたメガトロンが発掘される。政府に回収されたメガトロンは、NB-1というコードネームで秘密組織セクター7の管轄下に。メガトロンを研究して得られた技術はまさしくオーパーツであり、自動車のエンジン・ロケット・インターネットといった技術革新に繋がります。
↑1939年から6年間続いた第二次世界大戦にて、連合国軍に属していたバンブルビー。特殊部隊「悪魔の旅団」のメンバーとしてナチスせん滅に活躍。ZB-7というコードネームで呼ばれ、このころの彼はオプティマス曰く「とても手に負えなかった」とのこと。黄色いボディ・良くも悪くも子供っぽい性格・電子音声によるコミュニケーションでマスコット的なポジションのバンブルビーですが、かつてカーキ色で重火器をぶっ放して冷酷に敵軍を吹き飛ばしていたとは、ギャップが激しい過去を持っていますね。
代表的なものをいくつか挙げてみましたが、これ以外にもトランスフォーマーが介入してきた事例はまだまだたくさんあります。
『最後の騎士王』では過去の写真にトランスフォーマーが写りこんでいる……という事例が多数紹介されました。余談ですが、何となくスレンダーマンを連想してしまいました。何の変哲もない写真を加工し、本来あり得ないものを写りこませるというのは、フィクションならではの楽しみであり、ワクワクさせてくれますね!
またこの広大な宇宙において、トランスフォーマーだけはない他のエイリアンの存在も示唆されており、彼らがどんな生物でどんな関わり方をしてくるのか、という考察も楽しいです。
4作目『ロストエイジ』を作り終えた時点で、既にハリウッドではマーベル・スタジオによるマーベル・シネマティック・ユニバースが大成功を収めていました。実はすべて同じ世界にいるという設定の、一見全く異なるスーパーヒーローたちの映画を何作も作り、数年に一度彼らが一挙に集合するお祭り映画も作る……
これは俗に「ユニバース商法」と呼ばれ、マーベルのライバルであるDCコミックスも同じ試みを始め、スターウォーズや、ハリウッド版ゴジラ、はたまたユニバーサル・スタジオの古典的モンスター達まで、様々なシリーズが独自のユニバースを作ろうとしています。
言わずもがなトランスフォーマーもこの流れに乗ることとなり、その結果が以下の通りです↓
【#コグマン】
— 『トランスフォーマー』公式 (@tf_autobot) 2017年7月22日
マイケル・ベイ監督は『#トランスフォーマー/最後の騎士王』の製作にあたり、アキヴァ・ゴールズマン様を筆頭とした脚本家チーム=”ライターズ・ルーム”を結成なさいました。
一流の皆様が知恵を絞った脚本は、スティーヴン・スピルバーグ様お墨付きでございます。 #tfjp pic.twitter.com/UprqpE86CC
以前の記事で述べましたが、僕は脚本関係のニュースも大好き。そんな中で飛び込んで来た、「ライターズ・ルーム」の話はまさに「ありがとう……ありがとう……」とひれふさんばかり。トランスフォーマーシリーズは終わるどころか、まだまだこれからなのです。また、以前『G.I.ジョー』とのクロスオーバーがささやかれたこともありましたが、それ以降何の音さたもないので「企画は死んだか……?」と思われていましたが?
なんとまだ水面下で続行しているそうです!G.I.ジョーは、トランスフォーマーと同じくハズブロ社が出がけるオモチャをベースとしたシリーズであり、様々な特殊ガジェットを装備した国際編成部隊の活躍を描いています。2大シリーズのクロスオーバーは聞いただけで非常に楽しみになります。是非とも実現してほしいところ。
このように、地球の各地に隠された謎や歴史を紐解きながら、膨大なストーリーが展開されようとしている所も、トランスフォーマーシリーズの魅力なのです。
爆発、爆発、爆発!!
最近、ディズニーが製作しているスターウォーズは『ローグ・ワン』『ハン・ソロ(仮題)』『エピソード9(仮)』と、監督交代のトラブルに見舞われまくっているそうですが……本シリーズは(なぜか)5本通してずっと同じ監督が製作してきています。これまでのシリーズの中心人物ともいえる男、それがマイケル・ベイなのです。
マイケル・ベイ、具体的に彼はどんな人間なのか?
国内・海外問わずファンの間で「マイケル・ベイの脳ミソには火薬が詰まってるのではないか」と言われるほど、とにかく迫力に満ちた爆発(とカーチェイス)の描写に定評がある。『アイランド』ではベイが車を運転しているなか鉄道用の車輪運搬トレーラーと遭遇し、「これが落ちたらヤバそう」と感じ、同映画のカーチェイスシーンにこの要素を加えている。特に『トランスフォーマー/リベンジ』のクライマックスで使われた火薬の量はハリウッド映画史上最大級と言われるほど。 また、異様なめまぐるしさのカット割と、やたら揺れたり回ったりのカメラワークから、観客の中には酔う人も多い。「何が起こっているかさっぱりわからないが迫力だけは感じる」という評価が少なくない。 土埃や火花の中でカメラを覗き込むベイの姿は、それ自体が既に映画的である。また、かなりのミリタリーフェチで、映画ではだいたい米軍が活躍する。 伊藤計劃も指摘していたが、『トランスフォーマー』を例にとると、窮地に陥った味方基地に対して、まず無人偵察機が飛び、AWACSが急行し、A-10が地上を制圧し、そしてAC-130が対地支援攻撃を行う、という過程を省かずに(作品全体としてはそんなに必要な描写でもないのに)しっかりと描く。軍事考証がしっかりしていると言うよりは、米軍の本気を映像にしたいという素直な欲求がにじみ出ていると言える。かっこよく映してくれるので、米軍も快く協力してくれるという。加えて、スピルバーグが舌を巻くほどに車の描写が上手く、彼に「車をかっこよく撮らせたらベイの右に出る人はいないね」とまで言わせているほど。というのも、そもそも車のCMを作っていたこともあるからである。
出典:マイケル・ベイ
もうマイケル・ベイ写真集出してくれ pic.twitter.com/lxFz975XuA
— アンザイ (@anzaioden) 2016年12月6日
かの有名なクリストファー・ノーラン監督のIMAXにまつわる秘話と並ぶレベルに壮絶な話ですね……
このように、車を撮らせると彼の右に出るものはいない。加えて地獄のような爆発祭りを勝手に開催してくれるホットな男、それがマイケル・ベイなのです。
しかしこの人、それ以外の描写がアレです。特に『ロストエイジ』は顕著でしたが、特に人間パートは不器用な描写であり、無駄なシーンも多い。それがけっこう映画の勢いを殺してしまい、ゲンナリすることもあります。このせいで、「彼の映画は中身が無い」と評されることも多々あったり。とにかく不器用なんです。
が、しかし!ILMのスタッフの方々が毎回膨大な量の作業をしっかりやりこんでくれるおかげで、スクリーンにうつるトランスフォーマー達は非常に興奮する仕上がりになっています!ガシャガシャ変形シーンは垂涎もの。車から人型に変形し、人間のように表情もある金属生命体だなんてCG(以下VFXと書きます)でしか再現できないわけですが。VFXとわかっていても、そのVFXで描かれる金属の質感はなぜかハートをくすぐります。
人間とトランスフォーマーが写るシーンや、トランスフォーマーが市街地や森などで戦うシーンは、最初に豪快に撮影した映像に後からVFXでトランスフォーマー達を描きこむことになります(場合によっては街ごとVFXで製作します)。映像の質を保つために、特に実物とVFXの境目はきれいに処理を行わなければいけません。しかし、5作通してもその映像は隅々まで丹念に作りこまれています。トランスフォーマー達は驚くほどにに映像になじんで暴れまわっており、「CGだから本当は存在しない」と思っていても、息をのむ迫力です。
シリーズもので、だいぶ年月が経った後に続編や前日譚を製作すると、進歩したCG技術のせいで話はつながっているはずなのに、映像の質がだいぶ違ってしまう……という事象がシリーズもので起こってしまうことがあります。トランスフォーマーは、1作目から5作目までで10年が経過していますが、今1作目を観ても全く見劣りしません。2007年当時、限界までVFXを丁寧に作りこんだからなのか。バンブルビーを主人公に据えた、1作目の『トランスフォーマー』から20年前の1987年を舞台とした単独作が来年の年末に公開されますが、このVFXのクオリティなら、違和感無しに観ることができますね。
ダイナミックな映像に、VFXによって命を吹き込まれた、緻密で金属製ながら非常に有機的なトランフォーマーたちが、画面で動く。地面をめり込ませ、お互いに高い金属音と火花を散らせあいながら戦う。その中を小さな人間たちが一生懸命に駆け抜け、更にマイケル・ベイがさりげなく撮るアツい画。爆発とVFXの雪崩は、シリーズの醍醐味なのです。
以上、トランスフォーマー・シネマティック・ユニバースについてたくさん書いてみました。とにかく破壊王マイケル・ベイにより、爆発とVFXのメガ盛りである本シリーズですが、とにかく「考えるな、感じろ」という言葉が当てはまると思います。画と迫力がすごいのに中身は空っぽというこの感覚、根底に流れるパラマウント配給のエンタメ作品の空気など、とにかく観て感じてほしいですし、はまる人ははまりますよ!
マイケル・ベイは『最後の騎士王』を持って本シリーズから卒業するので、『最後の騎士王』から始まる三部作の第2章のメガホンは他の誰かに譲られます。また12人の素晴らしい脚本家たちによるチーム「ライターズ・ルーム」により、ストーリーは様々な方向へ動き始めています。これらの事から、トランスフォーマー・シネマティック・ユニバースはもっと面白くなるのです。本記事に書いた基本設定を踏まえた上で今観始めるのなら、通常の何倍も楽しめると思います。これを機会に、試しに1作目『トランスフォーマー』を観てみてはいかがでしょうか?
P.S 5作目にして新たなスタートでもある『最後の騎士王』は、ベイ監督曰く「よく見ると、この映画にはここから目指せる展開がたくさんあるんだ。つまり、シリーズをどのようにも続けられる“踏切板”のようなものなんだよ」との事。脚本関係のニュースが大好きな僕は、「これだ!( ✧Д✧) キラーン」となりました。本記事には、今後に記事になるかもしれないヒントが大量に隠れております(-ω-)フフフ
次回の記事が、以前の予告にあったものなのか、それとも本記事内で言及されたものなのかはお楽しみに!
また、最近記事の更新ペースがめっきりと落ちていますが、一応理由はありまして……僕には「波」があるのですが、「波」が来た時には書きたいことが沢山浮かびますし、キーボードに走らせる指も大変勢いが良いです。今は「波」の絶好調時ではないので、頻繁に記事を書けるわけではないですが、それでもポツポツとは浮かんできてはいます!最近書いていないスターウォーズに関する話も、一つ面白そうなアイディアもありますし……決して義務感からではなく、楽しんで自分の興味の赴くままに記事を書く、それが僕の目指している方針です。